僕の読書のーと - 思考を収穫せよ! -

能動的な読書。生き方・人生の視点で本を読んでいます。

壁を取っ払い世界を見渡せ - 〔読了〕バカの壁

バカの壁 (新潮新書)

少し前のベストセラー本。養老孟司さんが書いた『バカの壁』を読んだ。


反応の一次方程式(y=ax)

反応=現実的な重み(好みや興味の有無などの主観)×起こっていること、情報

僕なりにまとめてみた。簡単なことなのに、今まで考えたことがなかった。
aの部分(好みや興味の有無などの主観)が個性を作り上げていそうだ。
この方程式については、わかりやすい例が書いてある本文を、是非参照してほしい。


一元論の罠

基盤を持たない人は弱い。やりたいことがわからなかったり、努力が嫌いだったり、自分を探して迷子になってたり…。ちょっと前の僕みたいな人のことだ。
人はその弱さを補う為に、一元論を求めてしまうことがある。基盤の作り方がわからず困っている人や、作るのが面倒で楽をしたい人にとって、一元論はとても頼もしいものに見える。人生や社会の仕組みが一元論で語られ、「どうぞ基盤にしてください」と差し出されたら、つい受け取ってしまうだろう。
僕がそうだった。一つの原理であらゆるものが説明できることに感動を覚えた。疑うための知識がなかったから、いかにもそれっぽく語られた原理を信じた。その原理を知ったのだから安全な壁の中で安心して暮らせると、暢気で世間知らずな僕は胡坐をかいた。


その壁は"バカの壁"だった

読書やTwitterをしていて気付いたのである。世界は実に様々な考え方、生き方、アイディア、創造で溢れかえっている。そこにある、一つの原理ではとても説明しきれない人間の多様性と可能性が眩しくて、綺麗だと思った。そんな世界で、壁の外で生きたいという強烈な感情が湧いた。
年齢的にみて気付くのは遅かった。恥ずかしい話である。気付かないよりはマシだった、と自分を励ましながらブログを作った。苦労を踏み台にし、自分の足と意思で壁の外へ出るほかない。
楽をせずに壁をよじ登って、自分の世界を丸ごと変えてみたい。一元論のベールを剥がした世界は、どんな景色をしているだろう。



バカの壁 (新潮新書)

バカの壁 (新潮新書)



おしまい。